1981年(昭和56年)12月発売/作詞・曲:因幡 晃 /編曲:青木 望 /片面:風のハミング/1982年に公開された映画『飛鳥へそしてまだ見ぬ子へ』の主題歌
詩 『あたりまえ』
「こんな素晴らしい事を 皆は何故喜ばないのでしょう。
あたりまえであることを
お父さんが居る。お母さんが居る。
手が二本あって、足が二本ある
行きたいところへ歩いて行ける
手を伸ばせば何でも取れる
音が聞こえて声がでる
こんな幸せがあるでしょうか
しかし、誰も喜ばない
当たり前だと笑って済ます
食事が食べられる
夜になると眠れる
そしてまた、朝が来る
空気を胸一杯に吸える
笑える。 泣ける。
叫ぶ事ができる。
走り廻れる
皆、あたりまえの事。
こんな素晴らしい事を、皆は決して喜ばない
その有難さを知っているのは、それをなくした人達だけ
なぜでしょう。
あたりまえ。 」
作 : 癌に冒され、死の直前にて。 青年医師:井村和清
悪性腫瘍(しゅよう)で右足を失い、肺への転移で死期が迫る中、家族への思いをしたため続けた青年医師・井村和清さんの遺稿集『飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ』
不治の病に冒された青年医師が、最後まで生きる勇気と優しさを失わず、我が子と妻、両親たちに向けて綴った感動の遺稿集でした。